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【ピラティス】背骨を”柔らかく”動かすコツ|アーティキュレイト【動画あり】

  • 身体・姿勢・健康に関するコラム
  • 2023.02.02

■著者:美宅玲子(ヨガ・ピラティス・美姿勢インストラクター)HP: https://mitakureiko.com

 

「背中に鉄板が入ったように硬い・パンパン」

「ピラティスのロールアップを滑らかにできるようになりたい」

背骨周りの硬さを和らげたいと思ったことはありませんか?

 ピラティスでは、背骨一本一本を滑らかに動かすトレーニングをしています。

単に背中のコリを取るだけではなく、背骨に沿って走る自律神経の働きを正常にするなど、健康に深くかかわる背骨の柔軟。

今回は、背骨一本一本を動かせるようになる(アーティキュレイト)コツを、動画付きでご紹介します。

 

▼目次

① 背骨の構造

② 背骨を柔らかく動かせるメリット

③ 背骨一本一本を滑らかに動かす「アーティキュレイト」

④ 背骨一本一本を滑らかに動かすコツ

⑤ ピラティス・エクササイズ例

 

① 背骨の構造

背骨は、頭蓋骨の下から頸椎7本、胸椎12本、腰椎5本、その下に仙骨(仙椎)、尾骨と連なっています。

椎骨一本一本の間には「椎間板」という水分を多く含んだクッションがあるので、背骨一本一本を前後左右に傾けたりねじったりと柔軟な動きをすることができます。

背骨一本一本をつないで姿勢を作る「多裂筋」というインナーマッスルの他、多くの体幹の筋肉(腹筋・背筋)

背骨の動きや位置に関わっています。

 

通常は

  • 頸椎(首の骨)が前弯(前に反る)
  • 胸椎(肋骨がついている骨)が後弯(丸まる)
  • 腰椎(腰の背骨)が前弯(前に反る)

して、歩いた時などにかかる重力の衝撃を分散するようになっています。

 

② 背骨を柔らかく動かせるメリット

ピラティスの創始者、ピラーティーズ氏は

『実年齢が30歳でも、背骨の動きが硬ければ、その人は60歳であり

実年齢が60歳でも、背骨の動きが柔らかければ、その人は30歳である』

といった内容の言葉を残しています。

 

背骨が本来の機能通り前後・左右・ねじりの動作が滑らかであれば

  • ・背骨に沿って通る自律神経の機能が保たれ、体調が良い
  • ・背骨に沿って通る運動神経・感覚神経の機能が保たれ、パフォーマンスが良い
  • ・体幹の筋肉がバランスよく使われ、姿勢がよくコリが少ない

等私たちが快適に生きる上で欠かせないメリットがあります。

 

① 背骨一本一本を滑らかに動かす「アーティキュレイト」

ピラティスでは、骨盤を傾けて背骨を一本ずつ動きに参加させるような、曲線的な動作のエクササイズが多くあります。

背骨を一塊の棒としてではなく、椎骨一本一本をバラバラにコントロールして動かすことを「アーティキュレイト」といいます。

私たちは生活する中で、背骨を少しずつコントロールして体勢を変える必要があります。

もし、私たちの胴体が動かない「箱」のようなものだったら、立ったり座ったり、寝たり起きたりという日常動作が非常にやりにくくなるでしょう。

 

姿勢を安定させる筋肉を使いながら、背骨をコントロールして動かす力を身に着け

背中が「箱」になってしまわないように、筋肉のコリをほぐすために、ピラティスのエクササイズは非常に役立ちます。

 

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② 背骨一本一本を滑らかに動かすコツ

それでは、背骨をしなやかに一本ずつコントロールして動かすために必要な意識・コツは何でしょうか。

それは「椎骨一本一本の間を引き離す」イメージで、「お腹を薄く背骨の方へ凹ませる」ことです。

 

腹筋が緩むと、重力に背骨の間がつぶされて、背骨周りを衝撃から守りにくくなりますが

お腹を凹ませ、背骨の方へ引き込むと、背骨の位置を守り、椎骨一本一本の間を適正に守るインナーマッスル(多裂筋)も働きます。

結果、背骨一本一本を余裕をもって動かす(コントロールする)ことができます。

 

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③ ピラティス・エクササイズ例

それでは、椎骨一本一本の間を引き離すイメージを持った「アーティキュレイト」エクササイズの例を見てみましょう。

《ロールアップ》

お腹を薄く奥に凹ませることで、腰を緩め広げて背骨一本一本を丸めて、起きてくることができます。

 

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《ショルダーブリッジ》

骨盤を傾け尾骨を上に向けて、尾骨から一本ずつ背骨を床から持ち上げる時、できるだけ背骨の間を広げます。

床へ背骨を下ろす際も、なるべく背骨同士の間を広げます。

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まとめ

背骨は頭蓋骨と仙骨尾骨を除くと24本あり、一本一本が椎間板を挟んで柔軟に動かせる可動性を持っています。

体幹の筋肉をバランスよく使って、背骨の柔軟性を維持できると、心身の健康に役立ちます。

背骨を一本ずつ柔らかく動かすことを「アーティキュレイト」と言います。

アーティキュレイトをするコツは「お腹を凹ませて、椎骨の間を引き離すイメージを持つこと」です。

そのコツを利用して、ピラティスの「ロールアップ・ロールダウン」「ショルダーブリッジ」を行うことが

背骨の柔軟性を保つのに効果的です。

 

いかがでしたか?

興味のある方は、お近くのピラティススタジオへ足を運んでみてくださいね。

 

■著者:美宅玲子(ヨガ・ピラティス・美姿勢インストラクター)

大学卒業後小学校教員となるも、心の不調で退職。心身の健康を求めてヨガ・ピラティスインストラクターの道へ進む。

心の不調を克服しただけでなく、正しい身体の使い方を身につけることで、長年の腰痛や反り腰・頸椎症・胃腸の張りなどを克服できることを知る。

姿勢改善を重点に置いた独自のエクササイズ・分かりやすい指導に定評がある。アウトドアヨガによるリトリートも長年行う。

◇インスタグラム https://www.instagram.com/repurebody_yoga_pilates/

 

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